浅葱色の恋心

数ヵ月後



｢彩華　おおきに
お世話になりました｣





女将さんの紹介で、嫁に行った










土方さんに内緒で














君菊が心配で、嫁ぎ先を訪問した




とても大事にされていた



｢彩華！嫁に来てよかった！
旦那様　私を必要としてくれるの！｣



安心した


｢君菊　言葉が…　ふふっ｣


｢彩華のおかげで、江戸言葉、上手でしょ｣


｢あはっ　なまってるよ！｣


｢え？…なまってる？｣




｢やあ　楽しそうだね｣





君菊の旦那様は、とても優しく

どこか土方さんと被った




｢彩華さんが来ると、妻が楽しそうです
また来て下さい｣




そう言ってくれたから


たくさん通った






君菊が病になり




起きあがることが出来なくなっても











君菊が亡くなってしまった










嫁ぎ先の方は、皆さん

泣いてくれた







よかった




ひとりぼっちじゃない





君菊には、家族がいた