浅葱色の恋心

行方知れず  下

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薩長同盟






年明け早々 山崎は、屋根上を走っていた


〝早う知らせな!! あ…れ…〟



「彩華!彩華やないかいな!?」


「山崎さん お久しぶりです
また 朝餉に間に合うように走ってるの?」


「や、仕事帰りや
そうやなくて!!自分、どこで何してん?」


「ここで、見損ねた初日の出をみようと
あっ!御来光~!あー幸せ!!
今年も無事に見れた!!」



心底嬉しそうな彩華に

思わずクスッと笑って


「捕まえた」



彩華の腕を掴んだ



「山崎さん…あれ何ですか?」



彩華が指さす方に、山崎が向くと


スルリと手をほどき


「さよなら~」


屋根から降りた



「あぁーー!騙したな!!
待て!!彩華! っあーおらんやん!!
嘘やん! そんなぁ…」





山崎から、報告を受けると





元気そうな彩華に、一と平助はホッとした



「毎年、あの屋根で初日の出みてるんや」



「子供の頃、3人で毎年木から
初日の出みてたからな」


「そうだったな
彩華は、ずっと続けていたのだな」











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