浅葱色の恋心
【一】




「彩華を守る為だもんな」


平助が、ポロリ


「一と俺が、伊東さんのご機嫌とってりゃ
彩華が無事でいられるんだもんな」






少し考え

納得した




「彩華に手を出すと脅されて
伊東さんについてきたのか?」


「へ?一は、違うのか?」


「平助 お前の悪い癖だ
思ったことを口にするのも
確かめもせず、行動するのも
後先考えないのも」


「…だって」



口を尖らせる平助に
笑って背中を叩いた


「変わらないな」


「成長してないみたいに言わないでよ」


「少し考えてみろ
今は、晴太なんだから」


「俺にとっては、彩華なんだ」


「そうだな」




つくづく思い知る

俺が想うより

平助の彩華への恋心は大きい




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