浅葱色の恋心
   ☆  ☆  ☆  ☆  ☆






彩華が入隊してすぐのこと



全体稽古で、平隊士同士で試合をさせた


組替えを検討した試合だった







「笑うな」



負けた隊士が、ヘラヘラしていたのを見て

彩華は、許せなかった




「おいおい… ムキになるな…」




原田に止められたが


「はあ?ムキになるなだと?
原田さんは、だいたい優しすぎるんだ!」



「ごっ…ごめん…」



彩華の剣幕におされ、謝った




ズカズカと笑った隊士のところへ行くと


ビユッ


木刀を男の首筋に当てた



「これが本当の刀なら
お前、死んでんだからな!!!」


彩華の言葉で、平隊士が青くなる



「稽古ってのはなぁ!
全力でやるもんだ!!
手抜きしてる奴は、誰かを守る前に
己さえ守れねぇーんだよ!!
刀で斬られても笑ってられんのか!!あ?」





一目置かれ、稽古で指南役を任されると

平隊士は、彩華を怖がり

下がっていた士気が上がった











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