浅葱色の恋心
【一】





「どないや?」


「伊東さんに変わった様子はないな
いつも通りだ
度々、九州へ行っているがな」


「さよか
こっちは、沖田と晴太が体調崩したり
もう、良くなって元気やけど……
大変やってんで」


山崎さんと情報交換をする



「せや!次は、晴太を連れてくるさかい!
藤堂も連れてきや!」


「…連れて来れるのか?」


「監察方になったんや!そのうち
ひとりでこっちに来てもらえたら
わても助かる」


「さすがだな…」









山崎さんとの密会を済ませ


平助の部屋に先ほどの情報を伝える




「総司と彩華 仲良すぎ」



口を尖らせて言う平助に


「変わらんな…」



「え?」



「いや、俺は体調を心配した
それから、監察方の仕事を心配した」


「一は、心配する係だもんな」


「まったくだ…
ずいぶんと差をつけられたものだ」


「???なんの?」


「気にすることじゃない」




平助が、気にすることじゃない

俺の恋心など






叶うことはないのだから













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