浅葱色の恋心
【彩華】





ガバッ



「よう!魘されてたな!」


「一平!!何でお前が!!」


「それ、こっちの台詞だから…
店が休みで、久しぶりに家でのんびりって
日に、ゴトゴト屋根が言ってっから
外に出てみりゃお前がボトッと落ちてきた
そんで、あんまり起きねぇから新選組に
今夜泊めるって知らせた!
魘されて汗かいてたから
着替えさせようと思えば
お前!女じゃねぇか!ああ!?」


「うわっ!お前!見たのかよ!!
ふざけんな!!嫁入り前なんだぞ!」


「はあ!?嫁入り前が新選組に入るな!
男になってた時点でいく気ねぇだろ!」


「んだと!こんなでも、婚礼の準備中だ!
もうすぐ嫁に行くんだよ!!」


「本当か!晴太!おめでとう!!」


「ありがとう!」


「晴太さん!おめでとうございます!」


「美陽いたのか」


「うちが着替えしましたから」


「あ ありがとう」


「んで?どっちとだ?
藤堂さんか?
斎藤さんか?」


「え 何で」


「お前の幼なじみだろ?
あの2人が来た日、ニヤニヤしてただろ!」


「斎藤 今、山口二郎だけど」


「そうか!無口そうな方な!ふんふん」


「一平 俺、帰る!」


「泊まっていいって!許可貰ったんだぞ!」






私は、一平と美陽に御礼を言って

藤堂平助のお墓に来た





「貴方なの?頭の中で声を掛けてきたのは」



「私の幼なじみは、一だけだよ!」



「藤堂平助なんて、覚えてないよ…」



「私があなたと恋仲!?」



「だったら… どうして…
どうして私を助けたの!!
一が、いつもいつも平助のところに行こう
そう言うのは、あなたの為で
この婚礼も… あなたの為で
私の事… 可哀想だと思ってるからなの?」





「なんか言いなさいよ!!」






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