浅葱色の恋心
   ☆  ☆  ☆  ☆  ☆






「巡察のあと待ち合わせしようぜ!
場所は、平助のとこな!」



永倉が巡察を終えるまで

しばらく時間があるので

彩華は、一平の店に行こうとした




「少し話せる?」




伊東だった





「偶然?それとも待ち伏せ?」


「両方よ
あなたに提案があるの!」


「なに?」



伊東が、彩華の脇腹に手を当てる


「この痛みをとるには、人の命がいるの
私の命をあげてもいいわよ」



「そうやって、加納の体をとったのか?」



「ふふふっ まんざら馬鹿じゃないのね」



「俺の体をとって、どうする気?」



「新選組を潰す」


「伊東さん…新選組になんの怨みがある?
加納の体が目的だったなら
もう、新選組に関わらないで!」


「それは無理
貴方の体は、人の命を欲してる
それは、私じゃないとダメよ!
貴方のそばにいる人は、適応力があがる
だから、潰さないと…
貴方が新選組の誰かに命を貰う前に
私が頂く!加納君の命が貴方の中にあって
よかった…私なら、その体を使える」



「使わせない!
伊東さん…俺は、伊東さんとは違う!」








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