浅葱色の恋心
【彩華】







「どうしたんですか?お揃いで?」



「彩華 平助の事覚えてないのか?」


土方さんの目は誤魔化せなかったか…


一に言うなんて…


平助!なんか説得力ある話ない?


『いつも登ってた木に彩華が3人の名前を
刻んだこととかどう?』


「覚えてるよ!
いつも登ってた木に3人の名前を刻んだり」


『俺の家に来て、怒られたとか』


「平助の家に行って怒られたとか!」


土方さんの眉がピクリと動き

眉間に皺が…


ご機嫌斜めになってきた




「じゃぁ平助を覚えていて、その上で
一がいいのか?」




うわぁーーー!!!

なんでそんなこと一の前で!!!


うわぁーー色々、思い出しちゃう!!



『彩華さん!落ち着いて!!!
そうだ!まず!墓参りとか!!!』



「折角きたんだから、お参りしなきゃ!!」



ねぇ?

どう逃げたらいい?




『俺がいいってことにする?』



うん… そうだね





「土方さん!一と俺は、良き友です!
やっぱり!!平助がいいんです!
さみしくて、一にふらついたけど
死んじゃったけど、平助が…」



『彩華さん!頑張って!』




「好きです」










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