浅葱色の恋心
【一】




彩華?



引き上げていく芹沢さんの背中を

悲しそうに見つめていた



「彩華!!大丈夫か!?」




心配になり、作業をやめ駆け寄る





「うん!大丈夫よ!火消し頑張ってね!」






「さすが、一の幼なじみだよね」


帰り道、総司が話し掛けてきた



「何がだ?」



「彩華が来なかったら、火が燃え移って
大変なことになってたよ!
女子が軽々と屋根に上がるんだもん!
さすがだよね!」




子供の頃とは違う


彩華が怪我をしたら

彩華が芹沢さんに傷つけられたら




不安で 心配で



苦しくなる










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