浅葱色の恋心
それからすぐのこと

町奉行であるお父様は、三好様の御子息を
養子に迎えた





「桃香!お前は、今日から俺の妹だ!」


「??? なんで?」


「俺は、永井家の長男だからな!」


「同じ年なのに、なんで私が、妹なの?」


「妹だ!!ちっせぇし!いーの!!」




永井尚忠



私に兄が出来た



なにかと、少し威張るこの人



全く悪意がない



いつ心を読んでも、能天気だから



「よろしくね!兄上!」



ニコリと笑い、体に触れてみる




〝兄上~!!うわぁ~!!
妹欲しかったんだよなぁ~!!
良い響き~!!〟




「おう!」




ほら!心の中は、浮かれてるのに

威張った返事




「クスクスッ」



「何笑ってんだ!?」



「いえ、兄が出来て嬉しかったもので」



「/////俺もだ!」





威張るクセに素直なところも


出会った頃と変わらない



この人がいれば永井家は、安心ね



















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