浅葱色の恋心
【一】






「よう!一!」




素振りをしていると、永倉君と原田君が

ニヤニヤしながら声を掛けてきた



こういう時は、面倒な話が多い





「一は、最近、彩華とどうだ?」



「どうとは?会ってないが?」



「彩華に縁談がきたらどうする?」



ビュッ



「叩っ切る」




「おいおい…」


「冗談だ…少し本気だが…
相手が、平助なら許すが
見知らぬ男なら… (ビュッ)
やるかもな」


「やりそうだな…」




何しにきたのだか

満足したようで、2人がいなくなった





再び素振りを始める






ああは、言ったが


平助でも嫌だ


彩華が俺の嫁になってくれればと

願っている




欲深い自分に気づかされる












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