漂う嫌悪、彷徨う感情。
「どんな風にからかったんだよ。 オマエの同級生とオレを接触させたくないならちゃんと話せ」
「・・・分かったから!! 携帯しまってよ」
聞きわけの悪い妹が、やっと腹を決めた。
「オマエの話が嘘臭かったり矛盾が少しでもあったら、速攻で片っ端からオマエの同級生に聞きまわるからな。 このご時世、易々と秘密の隠蔽や虚偽がまかり通るわけがないんだからな」
が、自分の妹なのに、どうも信用出来ずに釘を刺す。
顔を顰めた真琴が、しぶしぶ話し出した。
それは、耳を疑う内容。
オカンは泣き出し、オトンは怒り狂い、オレは、
「・・・人間のやる事じゃねぇだろ」
血の気が引いた。