長い幸せ
僕は華が好きだ。大好きになっていた。


だから、新しい居場所なんていらなかった。華と暮らせないのなら、外に打ち捨ててくれと願う。


「でもね……やっぱり置いてけない。一緒に行こう」


華はそう言って、部屋の隅で縮こまっていた僕を優しく抱きかかえてくれた。


泣きそうだった。


僕はこういう時に泣く、そのやり方を知らなかった。でも、泣きそうだった。








華、はな、僕の華。

僕は君が居てくれるだけで幸せだよ。

たとえ何があっても、この身が枯れても。

僕は華と居たいんだ。




ありがとう、ありがとう。

僕の幸せを続けてくれて。



また一緒に暮らそう。

また幸せに暮らそう。


華、僕の好きな人。







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