死神のお仕事
「………?どういう意味かわからないんだが。」
「僕は、タロットカードで占いをするのが趣味なんだ。でもね…不思議なんだよ。」
レリックは、DEATHのカードを愛しいもののように胸に当てる。
(あんたの行動の方が不思議な気がするが…。)
アルフはレリックに視線を戻す。
「僕自身を占うと、絶対にこのカードが出てくるんだ。まるで…そう。まるで、僕に死神になれと言っているかのように。」
「偶然、ではないのか?」
「違うよ!何回やっても日を変えてもこのカードしか出ないんだから。」
レリックは、ムキになって否定した。
「なる、ならないかは、あんたの自由だが、そのためには死を受けなければならない。…そろそろ時間だ。」
スッ…
おもむろに鎌を持ち上げるアルフ。
「それって…僕を死神にしてくれるってこと?」
「…私には、権限がないから無理だ。閻魔に頼めば、もしかしたらなれるかもな。」
「そうか…それだけわかれば、大丈夫。さあ…早く僕を死神の世界へ!」