死神のお仕事



「………」


気づいているのかいないのか。

レリックの様子に、変化は見られない。


「レリック。」


アルフは声を掛けた。



「………」


「レリック、死神になることを諦めたと聞いたが…?」


レリックの口がかすかに動いた。

声は小さすぎて聞こえないが、口の動きから察すると、うんと答えているようだ。



「そうか…。では、今おまえが考えていることは、死神にならない自分は、どうなってしまうのか、なのだろう?」


レリックの肩がピクッと動いた。



(後は兄貴に任せていこう…)


リアゼは、そっとその場を離れた。



「そのことなら、心配する必要はない。もう手続きは済んだからな。」


「手続き…?」


ようやくレリックが口を開いた。
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