死神のお仕事














「ではな、レリック。」


「うん…ありがとう、アルフさん。」


窓が開け放たれたレリックの部屋。

アルフとレリックは、別れの挨拶を交わす。






あの後。

レリックは納得したようにうなずき、下界に戻りたい意志を伝えた。


手続きは済んでいる。

だから、アルフとレリックは、イリアをその場に残し、最高神力者の千爺に最終的な許しを得て、下界に飛び立つ。


イリアは、あたしも行く!と騒いでいたが、アルフになだめられ、渋々承知した。






そして、今に至る。



「リアゼさんとイリアさん、それに…千爺ちゃんだっけ?みんなにもありがとうって伝えてくれる?アルフさん。」


「…必ず伝えておこう。では、私は次の仕事があるから、そろそろ戻る。」



バサッ…

アルフは、翼を広げ、天界に帰っていく…。



(さようなら…アルフさん…。僕、死神になりたい気持ちは消えたけど、尊敬する気持ちが新しく生まれたよ…。)
< 136 / 227 >

この作品をシェア

pagetop