死神のお仕事
「ではな、レリック。」
「うん…ありがとう、アルフさん。」
窓が開け放たれたレリックの部屋。
アルフとレリックは、別れの挨拶を交わす。
あの後。
レリックは納得したようにうなずき、下界に戻りたい意志を伝えた。
手続きは済んでいる。
だから、アルフとレリックは、イリアをその場に残し、最高神力者の千爺に最終的な許しを得て、下界に飛び立つ。
イリアは、あたしも行く!と騒いでいたが、アルフになだめられ、渋々承知した。
そして、今に至る。
「リアゼさんとイリアさん、それに…千爺ちゃんだっけ?みんなにもありがとうって伝えてくれる?アルフさん。」
「…必ず伝えておこう。では、私は次の仕事があるから、そろそろ戻る。」
バサッ…
アルフは、翼を広げ、天界に帰っていく…。
(さようなら…アルフさん…。僕、死神になりたい気持ちは消えたけど、尊敬する気持ちが新しく生まれたよ…。)