死神のお仕事

















神力庵。



「遂に始まるようじゃのう…。覚悟はできているのか、アルフ…」


誰にともなく呟く千爺の姿があった。



「遂に始まる、か…。」


庵の裏庭で、シークが繰り返すように呟く。


チャリ…

数日前、アルフに預かるよう頼まれたシルバーのドクロのリングを見つめながら…。












「兄貴!聞きたいことあるんすけど…って、取り込み中っすか?」


「いや…構わないが。」


広場に居た死神との話を中断し、リアゼの方に顔を向けるアルフ。



「おやおや、何やら大事な話が始まるようで…。私は失礼しますよ、フィアラ君。くれぐれも気を付けなさい。」


「はい…ハイヤさんも気を付けて。」


バサッ…

バサッ…

アルフと話していた死神は、下界へと飛び去っていった。

アルフに一礼をして。
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