死神のお仕事
神力庵。
千爺は、畳に正座し自分の鎌を見ていた。
いつもとは、打って変わって真剣な表情。
鎌の刃には、今までの出来事がビデオのように映し出されていた。
「アルフ…これは定めじゃ…乗り越えていくがよい。その果てに…そなたが探し続けていた答えを見つけられるじゃろう。」
コトッ…
千爺は、鎌を横に置き、瞑想の姿勢に入る。
(アルフ…そうすれば知ることができるはずじゃ。フィアラ家が早死にな理由も…)
「時は…早く過ぎ去り…」
「絆は脆く崩れる…」
「戦いの果てに見えるのは…」
「喜びか…」
「悲しみか…」
「また一つ…」
「存在が消える…」
男が一人、レクイエムを歌っていた。