死神のお仕事
「はい、大嫌いなシークへ、甘い甘いチョコプレゼント。」
「新手のいじめかよ。でも…受け取っとくぜ。毎年毎年感謝する。」
はは…シークったら、照れてそっぽ向いてるよ。
「ホワイトデーに倍返しで、頼むよ。」
「はあっ!?おまえ…。そういう魂胆かよ。…わかってるけどな、毎年毎年同じこと言われてりゃ。」
「わかってるなら、話は早い。じゃ、そういうことで…また。」
「おう、またな。」
バサバサッ…!!
自分は、イリアの家を目指した。
上手くいったかどうか、聞いて来ないといけないからね。
失敗してたら、自分も連帯責任だし。
よくよく考えたら、迷惑なイベントにしたもんだよ…天界の規則委員会は。
男死神にとって、最悪だよね、大好きな女性に辛いチョコもらうなんて。
だから、あんまり盛り上がらないんだよ、天界のバレンタインは…。
「あ、エマ~!!」
極上の笑みを浮かべたイリアと、いつもと同じ表情のアルフが見えた。
天界の生活に慣れて来た彼らも…
ふと思い出すことがある…
人間だった頃を…
to be continued…