死神のお仕事











「はい、大嫌いなシークへ、甘い甘いチョコプレゼント。」


「新手のいじめかよ。でも…受け取っとくぜ。毎年毎年感謝する。」


はは…シークったら、照れてそっぽ向いてるよ。



「ホワイトデーに倍返しで、頼むよ。」


「はあっ!?おまえ…。そういう魂胆かよ。…わかってるけどな、毎年毎年同じこと言われてりゃ。」


「わかってるなら、話は早い。じゃ、そういうことで…また。」


「おう、またな。」


バサバサッ…!!

自分は、イリアの家を目指した。

上手くいったかどうか、聞いて来ないといけないからね。
失敗してたら、自分も連帯責任だし。


よくよく考えたら、迷惑なイベントにしたもんだよ…天界の規則委員会は。

男死神にとって、最悪だよね、大好きな女性に辛いチョコもらうなんて。

だから、あんまり盛り上がらないんだよ、天界のバレンタインは…。



「あ、エマ~!!」


極上の笑みを浮かべたイリアと、いつもと同じ表情のアルフが見えた。











天界の生活に慣れて来た彼らも…

ふと思い出すことがある…

人間だった頃を…








to be continued…
< 79 / 227 >

この作品をシェア

pagetop