死神のお仕事
「無論、小鎌もあるわけじゃし、二刀流もある。死神になった者には、わしからプレゼントしておるのじゃよ。」
「ふうん…?」
シュッ…
大鎌は、吸い付けられるように閻魔の手に戻る。
「他には、あるかの?」
「いや…特には無い。」
「ならば、少し散歩をして来るがよい。あちら側には、襠と呼ばれる場所がある。下界での、街と同じように店があるぞい。」
閻魔は自分から見て左を指差した。
「向こうには、中央広場がある。暇な死神達が時間を潰す場所じゃ。」
向かって、後ろ側を指差す閻魔。
「あちらは、住宅街。こちらは、相談所がある。」
前と右側を指差す。
「では、わしは仕事をせねばならんから、失礼するぞい。」
閻魔はそう言い残し、マグマの底へ戻っていった…。
(マグマの底で仕事…?閻魔の仕事は、天国か地獄か行き先を決めることだと思っていたから、意外だな。)
一人になったアルフは、そんなことを考えながら中央広場の方角へ歩き出した。
タッ…
タッ…
タッ…