死神のお仕事



「じゃ、俺はこれから仕事だから、行くぜ?死神になったら、また会いに来てくれよなっ!」


「ああ…そうするか。」


バッ…

カナルは黒い翼を広げ…



「またな、アルフ!」


バサバサッ!

下界へと飛び立っていった…。



(まさか、カナルにまた会えるとはな…。悪くはない気分だが…)


カナルの後ろ姿を見送り、アルフは複雑な気分になっていた。


死んだ弟に再び出会えたことは嬉しいが、その反面自分の死を確認したような気がしたからだ。


メルディのことが気にかかる。



「メルディ…」


雲の地面を見ながら、淋しげにアルフは呟いた。
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