永遠の花




瑠唯も黎に駆け寄り黎の肩を揺らす。




音を立てそうなくらい綺麗に整えられた





黒い髪が黎の肩にかかる。






「黎っ?黎っ。」





固く閉じられた目に恐怖を覚える。



なぜか瑠唯には黎が目を覚まさない




のではないかと思えてくるのだった。






それは楓莉も同じだった。




だが、楓は固く閉じた瞼を




重そうにゆっくりと開いた。





「…楓…莉…?」






「楓っ、よかったあ…。心配したんだからっ。」





「ぐふううっ。」





楓莉は楓の腹を軽くたたいたつもりだったのだ…。




でも、楓莉の力は見た目からは想像できないほど



強かったのだ…。





そう、リンゴは軽くつぶれるほどの握力はある。






大体50~ぐらいはあるのだろう。





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