永遠の花




瑠唯は急いで黎のもとにかけた。



「黎っ…。」



瑠唯は黎の首筋を確認した。




「けがはしてないよ。」




「そうか…。」




瑠唯はほっとしたように肩を下した。




黎の髪はもう元の長さに戻っていて



前より一段と黒くなった気がした。





「ヒュ・・・、もう大丈夫…。」





黎はのど元を抑えかすかに笑った。




「そう、まあ、部屋で休もうか?」




「童顔のくせにいいこと言うじゃんか。」




「瑠唯に言った訳じゃないよ。」




「むかつく野郎だなぁ…。」





にこと笑った楓に瑠唯は舌打ちをして



黎の肩を持った。




こんな時くらい喧嘩せずにいられないかと




ため息をついた黎は思った。




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