永遠の花




「お。」






「反応したな。」




瑠唯と楓の声に黎ははっと我に返った。





黒い髪を靡かせて2人のほうへ振り向いた。





「黎、見ろよこれ。




掟のところにダイブ近いぞ。」





瑠唯はビンゴとでも言いたそうな声のトーンで言った。






楓はいつもより顔を明るくした。




「あそこかしら。」





東には日の当たった明るく綺麗な塔。






西には禍々しく暗く不気味な塔。




黎は西の塔を指さしていた。






東の海とは打って変わって





波が荒れ狂っていた。


< 77 / 121 >

この作品をシェア

pagetop