愛する人
✳️✳️お土産とごちそう様
休日の日に、家の事をしていたら
“ピンポーン”
誰かと、思いながら
モニターを見ると
お隣さん?
モニターで、話を
「何か?」
「開けてよ。ゆうさん。」
「用事なら、言って。」
「お土産買ってきたの。ほらっ!」
そう、言われたら仕方なく
玄関を解除すると
「やっと、開けてくれた!
昨日までイギリスに行ってたんです。
これ、お土産。」
と、言って袋をくれた。
「ああっ、ありがとう。
でも、どうして‥‥私に?」
「うーん、ゆうさんに
合いそうだったから。」
「クスッ、そう、ありがとう。」
「えっ、それだけ?
うれしいって、ハグは?」
「ない、ない。
そんなこと望むなら、
違う方にお渡しして。」
と、袋を[ Kai ]に差し出すと
「もう、嘘だよ。
ゆうさんの為に買って
きたんだから・・・・」
すると、[ Kai ]のお腹が
ぐぅ‥‥‥っと。
[ Kai ]は、顔を真赤にして
「うふふっ、食べてないの?
今から、私も食べるから
良かったら、どうぞ。
お土産のお礼。」
と、言うと
「‥‥ええっ、いいの?
本当に?いいの?」
「どうぞ。」
と、玄関の脇を開けた。
[ Kai ]は、
「おじゃまします。」
と、入って行きながら
キョロキョロして
「綺麗にしてるんだね。」
と、言った。
「はいはい。見まわさないで
まっすぐに行って。」
と、言うと
「わぁ、すごく、いい匂い。」
紫海は、自分の分を
[ Kai ]に先に食べさせて
自分のは、また用意した。
[ Kai ]は、
「美味しい、美味しい」
と、全部食べてしまった。
紫海は、呆れたのと
可笑しいのとで笑ってしまった。
食べ終わると[ Kai ]は、
「紫海さんと、まだいたいけど
また、撮影なんだ。
だから、またね。
本当にごちそうさまでした。」
と、言って立ち上がった。
紫海は、その素早い動作を
見ていると
[ Kai ]は、紫海の頬に
チュッと、リップ音をさせて
離れた。
紫海は、頬を押さえて
「なっ、ばっばか!」
「お礼です。ゆうさん、可愛い。」
と、言って帰って行った。