水色の夢を、キミと。
「見てよ! お父さんに買ってもらったんだー!」
そう言って、大事そうに抱えていた飛行機の模型をブーンと飛ばすふりをする。
藤嶋 朝日( フジシマ アサヒ )。
私の幼なじみである。
だけど、幼なじみお決まりの家が隣ってわけではない。
ちょっと近いかな、くらいなものだ。
親同士が仲良くて、気づいたらいつのまにか遊んでいた。
「へー! いいな、見せて!」
「やーだねっ、夏音すぐこわすじゃん」
「はあー!? なによ! 自分だってすぐこわすくせに!」
「べーーーっ」
「こらぁ! 朝日!!」
こうやって毎日毎日あきるくらいケンカをして、最終的には鬼ごっこになるというのがお決まりだった。