青涙
「那子…何言ってるの…」

「私…お姉…ううっ…ちゃんが…うっ…一番…ううっ…好きな物…うっ…を好き…ううっ…だった…。
でも、それ…うっ…を言って…ううっ…はい…うっ…けな…ううっ…い気…うっ…がして…ううっ…今ま…うっ…で言わ…うっ…なか…ううっ…ったの…」

「そんなはずない…。
だって…クマの人形…ハート形のヘアピン…」

「それは…うっ…確かに…ううっ…好き…うっ…だった…ううっ…かも。
でも、お姉…うっ…ちゃんが…ううっ…本当に…うっ…一番…ううっ…好きな…ううっ…物は…

私の…うっ…一番好…ううっ…きな物…うっ…じゃな…うっ…いの」


「でも…
平太の事は大好きでしょ?」

「大好…うっ…きじゃ…ううっ…ない」

「嘘よ」

「嘘じゃ…うっ…ない」

「それじゃあ、何で大好きでもないのに。
平太にキスしたの?」

「キ…ス?」

「覚えてないの?
小学生の時に公園でした事を…」

公…園…。

『那子!!』

『平太…うっ…』

『何で、家に帰らないで。
ベンチに座って泣いてるんだ?』

『帰りた…ううっ…かった…うっ…けど…どこ…ううっ…から出るか…うっ…分から…ううっ…なくなって…』

『お前。頭大丈夫か?
鉄棒やってる最中に頭から落ちたか?』

『落ちた…』
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