青涙
「セーフ…ハァ…ハァ…」

間に合った…。

「那子ー!!!」

「平太…ハァ…おはよう…」

「おう。遅かったな。
寝坊か?」

平太とは告白された以降も今まで通り親友として付き合っている。

「クラス表、見に行こうぜ」

「うん…」

でも…

「これは間違いだよな…」

「間違いじゃないって、ちゃんと名前書かれてんじゃん」

「いや…違う」

「何回、見ても同じだって…。
私が2年A組で。
平太は2年E組なの」

「絶対違う!!」

「何でそう言い切れんのよ」

「俺達は保育園から高校1年までずっと同じクラスだっただろうが!!」

「たまたまでしょ」

「たまたまだとしても、今までずっと同じだったんだ。
なのに、高校2年で突然違うなんておかしい!!」

「あんたのその発想がおかしい」

「お前は俺と離れていいのか?」

「そんな事言われてもしょうがないでしょ」

「俺は嫌だ。
お前と離れたくない」

まだ平太は私が好きみたいだ。

「私…行くから…」

「待て!
お前、本当に大丈夫か?
友達は俺一人しか居ないのに…」

「どうにかなるんじゃない?」

「そういえば…あいつはどのクラスだ…」

「あいつ?」

「あー!!!」

誰だ?

まあ…いっか…。

「行くから…」

「那子ー!!
あいつが居るぞー!!!
行くなー!!!!」

平太…うるさ!!!!!
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