青涙

「涙おさまってきたな。驚きがすごいもんな。
だってまさか本当に…」

『私の初恋の人は卯野くんなの』

「好きだったとはな。あいつ本当に変人が好きらしい」

「……じゃあ」

「泣いたのは、変人の変人って言われたからじゃなくて


好きな人に振られたからなんだよ。


変人なお前のせいじゃない」

「本…当？」

「本当だ」

「……じゃあ、私が変人との付き合いを反対して、お姉ちゃんが悲しい顔をしたのは…

変人と別れないといけないと…思ったから？」

「そうだろうな。
でも、お前が反対してる事、悲しかったんじゃないか？
何度も言うが…

未子はお前が大好きなんだから」

『那子、大好き』

『大好き、那子』

『那子



大好き！！！』

私もお姉ちゃんが


大好き………。

「二人の事、認めてやれば？　
寂しくなっても
お前には俺が居るだろ」

「………うん……」

…居るね。

「平太」

「うん？」

「私が好き？」

「好きに決まってんだろ。だから、一緒に居るんだろ」

「……だね……」

…居るね。

「おい。好きって言っても親友として好きだからな。
お前は俺のタイプと全然違うし」