青涙
「あん…うっ…たは一…ううっ…体何を…うっ…考えて…うっ…るの?」

左耳を解放した後、痛そうに左耳をさすっている変人を気にする事なく続ける。

「お姉…ううっ…ちゃんじゃ…うっ…ない他…ううっ…の女…うっ…の人…うっ…に触られて…ううっ…その…うっ…ま…うっ…まにし…うっ…てるなんて…バカ…うっ…じゃな…ううっ…い?」

「……」

「お…うっ…姉ちゃ…うっ…んが見…ううっ…たら…。
ど…うっ…う思う…うっ…とか…考え…ううっ…なかった…うっ…わけ?」

「……」

「傷…ううっ…つけ…うっ…るって…分か…うっ…んない…ううっ…わけ?」


変人がトイレットペーパーの紙で私の涙を拭こうとする。

「いら…うっ…ない…ううっ…ってば!!!」

変人がトイレットペーパーの紙を引っ込める。

「お姉…うっ…ちゃ…うっ…んを…
もっ…うっ…と大…ううっ…事に…うっ…してよ!!!!」

変人にそう言い放つと、私は走った。

そして誰もいない校舎裏に来ると


思いっきり泣いた。


私が泣いて…

怒ったのは…

お姉ちゃんが傷つく事を思ったから…。

それは…少しだけだね。


変人が…北田さんと話してて笑ってた…。

笑わないで…。

変人が…北田さんに触られてた…。

触らないで…。

『鶴海さんが…彼女なんですか?』

『そ…』

『違います…』

そうだよ。でも…


彼女じゃないんだなって…。

結局

私が泣いて…

怒ったのは…

妬いたんだよね…。

北田さんと…

お姉ちゃんに…。
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