青涙

「大好き?」

「…へっ?」

「未子…。

大好き?」

「お姉…ううっ…ちゃん…。
…大好…うっ…き」

「ずっと?」

「ずっと…。

当たり…うっ…前で…ううっ…しょ?」

「当たり…前…」

その言葉を最後に

変人は何も喋らず、私の家に着くまで

私の前を歩いて行った。


家に着いて

「じゃあ…」

『じゃあ、また明日ね』

私のその言葉を聞かず…。

『明日な』

とも言わず…。

変人は私に背を向けたまま…帰って行った…。


ねぇ…私…

あなたに聞きたい事が沢山あるの。

どうして昨日…

私を無視したのか…。

『ねえ、昨日はありがとう。
おかげで家族3人で誕生日パーティーを…』

『………』


どうして私と…

二人だけで帰りたがったの?

『二人が…いい…』


どうして私が…

平太に連絡するのを邪魔したの?

『せめて…電話…』

『………』

『メールさせて』

『………』


どうして私の手を握って…

離さなかったの?

『手は…うっ…離して…』

『………』

『一緒に…帰る…ううっ…から…』

『………』


ねぇ…教えて…。

その訳を…。
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