青涙
「那子も
幸せになって欲しいわ」
「私…ううっ…は…
幸せ…うっ…よ…。
お姉…うっ…ちゃん…。平…うっ…太…。
お母さん…ううっ…が居る…うっ…もの…」
「真洋くんもね」
「そう…うっ…だね…」
あいつが居たら…
私は…幸せじゃないよ…。
苦しい…よ。
「那子、私が言ってる幸せはね?
未子みたいに、好きな人と付き合って欲しいなって事よ」
「好き…うっ…な…人…」
「もしかして…
居る?」
居るよ。
「ううん…居な…うっ…い」
「そう。
学校に誰か居ないの?
気になる人とか」
居るよ。
「ううん…居な…うっ…い」
「そう。
なら…
平太くんと付き合ったら?」
はっ?
「えっ?
お母…うっ…さん…何…うっ…言って…ううっ…るの?
平…うっ…太は…親友…ううっ…だよ?」
「言われなくても
分かってるわよ」
「じゃ…うっ…あ…何…ううっ…で…」
「平太くんの事好きでしょ?」
「ええっ?」
「嫌い?」
「嫌いな…うっ…わけな…ううっ…いでしょ」
「好きでしょ?」
「そりゃ…ううっ…あ…。
親友…うっ…だし…」
「好きよね?」
「うん…」
「私も平太くんが好きよ。
なら、良いんじゃない?」
「良く…うっ…ないよ!」
「どうして?
未子も“お似合いだよね”って言ってたわよ」
「平太…ううっ…は…私の事を…うっ…そんな風に…ううっ…見てな…うっ…いし…。
私も…平太の事を…ううっ…そんな風に…うっ…見てないから…」