青涙
「ハァ…。
待って! 東間くん!!」

変人が立ち止まる。

「昨日…お姉ちゃんと何があったの?
お姉ちゃん…帰って来てすぐに自分の部屋に行って中から鍵をかけたの…。
呼びかけても…全然返事がなくて…」

「………」

「だから、理由を知りたくて…。
東間くんなら…知ってると思って…。
昨日お母さんがあなたに電話をかけたんたけど…出なかったよね?」

「………」

「ねぇ…教えてよ…。
知ってるんでしょ?」

「………」

「お姉ちゃんが心配じゃないの?
あなた彼氏でしょ?」

「彼氏…じゃない…」

えっ?

「彼氏…じゃない?」

それって…。

「お姉ちゃんと…


別れたっ…て事?」


変人が…


頷く。

「あなたが…

別れようって…

言ったの?」

変人が…


頷く。

「どうして?
うっ…」

好きなんでしょ?

お姉ちゃんの事…。

「別れ…ううっ…るの?

一番…ううっ…好きな…ううっ…んでしょ?」

「一番…好きじゃない…」

「一番…うっ…好きな…うっ…人が…

他に…居るっ…うっ…て事?」

その人って…。

「北田さん?
北田さん…ううっ…を好きに…うっ…なった?」

「………」

「スタイ…うっ…ル良いし…。告白…ううっ…だって…うっ…されて…うっ…たんでしょ? 触られ…うっ…ても…ううっ…嫌がって…ううっ…なかったし…」


「好きだ…」

「そう…。
一番…好き…ううっ…なのね」

「一番好きじゃない…」
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