青涙
『ちょっと!
人の話、聞いてんの?』

『……』

木の上を見ると3個の野球ボールが枝にひっかかっている。


『『木に登っていたのは、木の上に野球ボールが挟まってたからそれを取るために登ったって。それが落ちてきて誰かに当たったら、その人が痛いからって』』

良い事だとは思うけどさ。

またこの事を知られて…。

『『ねぇ、聞いた?
東間くん、また木に登ってたんだって!!』』

『『マジ?』』

『『やっぱ変人なんだな』』

『『その変人に彼女居るってしってた?』』

『『えー。知らない。』』

『『2次元とかじゃねぇの』』

『『3次元だよ。私、見たもん』』

『『俺も見た』』

『『私、見てないー』』

『『あんな奴と付き合う女って。
やっぱ変なのかな?』』

『『そうじゃね?
じゃねぇと付き合わねぇだろ』』

『『そうだよね』』

『『見たーい』』

『『じゃあ、今から見に行こうよ』』

『『そうだな』』

『『行くー』』

『『楽しみだな』』

なんて感じでお姉ちゃんがまた変人扱いされて

皆の見せ物に…。

お姉ちゃんは

『『気にしてない』』

なんて言ってたけど。

私は気にするし、嫌!

その状況にさせないためには…。

『へ…。東間くん。降りて!!


私がやるから!!!』


私が彼の代わりに登るしかない。
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