青涙
『ダメだって!!!』

変人がまた登り始める。

『降りて!!!!

私がやるから!!!!!』

そう言ったのに今度は降りなかった変人。

落ちたから、さすがにさせるのが心配になったのかも。

変人は上まで無事に到達すると3個のボールを手に取っていき


下に落とした。


そのうちの1個に

『痛っ!!』


当たった私。


ボールに当たって痛い思いさせないためにやってるんじゃないかよって思ったな…。



「インドネシア?」

「うん。家族旅行で行く事になってさあ」

「インドネシアってどこ?
インドの隣?」

「いや、違うんじゃね?」


インドネシア…か…。


思い出す…。

『インドネシア語しゃべれるって本当?』

『少し…』

『インドネシアが好きなんだって?
どこが好きなの?』

『インドネシア…』

『だから、インドネシアのどこが好きなの?』

『インドネシア…』

『インドネシア…が好きなの?
国の名前が好きって事?』

変人がコクりと頷く。

『へぇー』

国の名前が好きって、分からんけど…。

『ねぇ、なんかインドネシア語でしゃべってみてよ』

『◇★□▼◎』

『すごーい』

当たってるかは分からんけど…。

『何て言ったの?』
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