お前は必ず、俺を好きになる。
「……強いね、柚葉ちゃんは。でも、絶対に無理はしないでね?女の子なんだし、汐音先輩は手ごわいだろうから。これだけは俺と約束して」



純くんは真剣な目で私を見る。



「純くんは優しいね!…じゃあ私とも約束ね?純くんも無理しないでよ」



「……え?」



私はスッと純くんの右足を指をさした。



「痛いんでしょ、右足」




試合の途中から気になってた。足を庇うように走る純くんを見て、もしかしたらって思ってた。



近くで見たら歩き方もおかしいし、立ち方もできるだけ右足に体重をかけないようにしている。だから間違いない。
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