お前は必ず、俺を好きになる。
【渚side】
「渚!」



「おい、さすがに今のは柚葉がかわいそうだろ?」



「は?なにがだよ」




むしろつらいのは俺のほうなのに。




「お前まさか……その日が何の日だかわかってねぇのかよ?」




「は?」




今日からぴったり一週間後の土曜日だから……




「あ」




2月14日、バレンタインだ……





「柚葉ちゃん、午前中は彩葉ちゃん達とチョコ作るって言ってたけど?」




「は?あいつは前日に渡せるようにいっぱい作るって…」




「それは友チョコ、だろ?お前の分は手が込んでるやつつくるって言ってた」




俺は、なんでこんなにもバカなんだろう。



さっき柚葉の話を最後まで聞いていればよかっただけなのに。




「柚葉ちゃん、コンビに行くって出てったらしいけど」




「……探してくる」





俺はコートを着て足早に家を出た。

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