お前は必ず、俺を好きになる。
*********
「ほい」



「わ、あったか!」



すべての仕事が終わったときには6時を過ぎていて、外は真っ暗。



「飲めよ、寒いだろ」



「ありがとう」




私は隼人がくれたココアを飲んだ。




「帰るか?」




「あ、でも…サッカー部が」




「あぁ、サッカー部の春野渚と付き合ってんだっけ?あ、でも俺の友達が今日サッカー部休みって言ってたけど」




「へ?」




「ほら、地味に雨降ってんじゃん?」




隼人の言葉にバッと外を見ると、確かに雨が降っていて校庭には人の姿はない。




サッカー部あるって…森本先生言ってなかったっけ?




ってことは渚いないの?え?




「ぶはっ、混乱しすぎ」




「う、うるさいな!だってだって!」



「送っていくから、帰るぞ」




「ちょ、ちょっとまってよ!」




荷物を持って出て行った隼人を私は必死に追いかけた。

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