お前は必ず、俺を好きになる。
しばらく走っていると、傘をさしている制服の男女が見えた。




「柚葉!!」




女のほうはぱっと俺の方を向き、目を見開く。


間違いない、柚葉だ。




「渚!?ちょっと、びしょびしょじゃ「どうでもいい」




グイッと柚葉の腕を引っ張り、俺は来た道を戻る。




「柚葉!」

「は、隼人!!また明日!!」




暗くてはっきりしなかったけど、今の男は見覚えがある。




「ちょ、渚!せめて傘の中はいって!風邪ひいちゃうから「そんなことどうでもいいんだよ」




俺は家まで止まらずに歩き続けた。

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