お前は必ず、俺を好きになる。
*********
「おおおおおきいいいいなあああわああああ!!!!!」




飛行機を降り、バスで移動してようやくホテルについた瞬間、彩葉と莉子は思いきり叫んで走り出した。




「わっ、海だ!!」



「あおーい!!キレイ!!」



青い海が私の視界に広がった時、思わず叫んでしまった。



彩葉たちの気持ちがよく分かる。



「ユズ、私たちも行こう!!」



「うん!」




私と美愛は荷物を持ってホテルに駆け込んだ。



これから2時間は自由時間で、海で泳ぐのも許されている。だから少しでも早く遊びたいんだ。



「ユズ!美愛!あたしたちの部屋10階だって!いこう!」




エントランスで莉子たちが部屋のキーを持って待っていた。



「高っ!!」



「はやくはやくー!」




私は莉子に背中を押され、エレベーターに乗った。



「あ、そういえば渚たち置いてきちゃった」




生活班はこの四人だけど、行動班は渚と純くんと一毅が一緒。半行動が強制されてるはずなのに……



「べつにいーっしょ!早く海行こうよ!うーみ!」




だんだんエレベーターが上昇し、5階に差し掛かったところで外の景色が見えた。



「きれいだなぁ……」



夏に行った海は関東の海だからここまで水は澄んでいなかった。



「エメラルドグリーンって感じだね!」



「わかる!宝石みたい!」



「はやく泳ぎたい!!」




「莉子は泳げないじゃん」




「ちょっとアヤ、テンション下がること言わないでよ」




そんな他愛のない話しをしているとあっという間に10階に到着した。

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