お前は必ず、俺を好きになる。
*********
「海だー!!!!」




私たち4人は人目も気にせず海へ走って飛び込んだ。




「溺れないでねー」




「はーい」




砂浜でこっちに手を振る純くんに四人で手を振り返す。




「いちばん危ないのは莉子だよねー!」




「うるさいよユズ!」




「あははは」




泳いでる私たちに対し、莉子はぷかぷか浮き輪で浮いている。


小さい頃から金づちなんだってさ。




「一毅に引っ張ってもらえばぁ?」




「は、はぁ!?何言ってんの!い、一毅に引っ張ってもらわなくてもだ、大丈夫だし!」




「へぇ~?一毅ー!!莉子が引っ張ってだってー!」




私が浜に立つ一毅に手を振って呼ぶと、純くんと渚も一緒にこっちに泳いできた。




「ちょっとユズー!!」




こっちに来る途中もイケメン三人組に周りは色めき立つ。




「さすがサッカー部イケメントリオ」




「相変わらず筋肉やばいね~」




確かに。




「柚葉、渚くんと一緒にいれば?」




「は?せっかくの修学旅行なのに「せっかくの修学旅行だからでしょ?」




彩葉に背中をドンッと押され、私は一歩前に出る。


そんな私の前に水着姿でいつもより爽やかに見える渚がたった。




「行くぞ、柚葉」




「え、ちょっと渚!?」




右手首をつかまれた私はずるずるひきづられるように陸へ連れて行かれた。

< 294 / 295 >

この作品をシェア

pagetop