夏、夢、そして君。
私たちは小学6年生になった。
私は周りの少年野球チームには女子部員がいないことを知った。
周りの女の子たちはキラキラしていて泥んこまみれの私とは大違いだった。
でも私には泥んこまみれの方が似合ってる。
ピンクのリボン、白いスカート、可愛いヘアゴム。
どれも私には似合わない。
「未来はすごい可愛いんだからちょっとオシャレとかすればいいのに!」
「私はららみたいな女の子!って感じのは似合わないよ。」
彼女は星山らら。
私の家の隣に住む同い年の女の子。
私とは正反対でいつもキラキラしている。
今日もららはツインテール、白のブラウス、水色のスカート。
私には一生縁もゆかりも無い格好だった。
ららの部屋にはたくさんのアイドルの写真やヘアゴムがあった。
なんだかいい匂いもする。
「そうだ!明日は未来もオシャレして学校にいこ!!」
「え!?私には似合わないよ!!」
「大丈夫だって!明日だけ!ね?おねがい!!」
ららはいつも私にはお願いする時下から上目ずかいで見上げてくる。
もともと身長差があるのにさらにしたからくるからやっかいだ。
「う〜。しょうがないなぁ…。明日、1回だけだからね!」
「やったぁぁ!ららちょーうれしい!」
私はまだ知らなかった。
こんなにもつらい思いをするなんて。