意地っ張りの涙(仮)
暫く歩いていけば中間地点に着いた。私はキョロキョロと忙しく顔を動かせながら里緒菜と凌平を探した。
「あっ、向こうに瀬野と凌平が居るぜ」
夏目が先に二人を見つけてくれたようだ。
「何処に居るの、二人は?」
繋いだ手はそのままに自然と夏目に寄り添う形で里緒菜たちの姿を確認する。そんな私たちが見えたらしい里緒菜たちはホッとした顔の後に一人は般若、一人は苦笑いで私たちに近づいてくる。
「な~ん~で~寄り添ってんだぁ!?」
言葉と共に降り下ろされた手刀は見事に私と夏目の手に直撃してよろめいた所をすかさず里緒菜が私の体を支えて抱き止めた。
「痛いよ、里緒菜!何でこんなことするの?!」
顔を上げて里緒菜を少し睨むように言えば
「ごめんな、茜……」
傷付いたように小さな声で謝る里緒菜になにも言えなくなってしまった。だけど夏目と一緒に居ると里緒菜はいつも怒っているように思う。
ーーーもしかして里緒菜は……。
「あっ、向こうに瀬野と凌平が居るぜ」
夏目が先に二人を見つけてくれたようだ。
「何処に居るの、二人は?」
繋いだ手はそのままに自然と夏目に寄り添う形で里緒菜たちの姿を確認する。そんな私たちが見えたらしい里緒菜たちはホッとした顔の後に一人は般若、一人は苦笑いで私たちに近づいてくる。
「な~ん~で~寄り添ってんだぁ!?」
言葉と共に降り下ろされた手刀は見事に私と夏目の手に直撃してよろめいた所をすかさず里緒菜が私の体を支えて抱き止めた。
「痛いよ、里緒菜!何でこんなことするの?!」
顔を上げて里緒菜を少し睨むように言えば
「ごめんな、茜……」
傷付いたように小さな声で謝る里緒菜になにも言えなくなってしまった。だけど夏目と一緒に居ると里緒菜はいつも怒っているように思う。
ーーーもしかして里緒菜は……。