意地っ張りの涙（仮）
結城先生の言葉に夏目が反応する。皆揃って何の話をしているのかわからないけどピリピリしてるのは分かる。

「とにかく今は授業中みたいなもんだし、茜はよく分かってないみたいだし止めようよ！」

ニコニコと話をしているだろう凌平が諌める。若干、馬鹿にされたようにも思うがこの空気は嫌だから黙ってる。

「そうだな…でも俺も参戦しようかなと思うから。柊さん、覚悟してね？」

「なっ！」

「ちょっと！」

「先生の言葉じゃないよ…」

「はい？」

それだけ言うと結城先生はさっさと頂上へと向かった。夏目と里緒菜は怒っているし、凌平すら変な顔してる。
嫌な空気のまま頂上へ私たちも着いた。




「先生、全員揃ってます」

里緒菜が報告すると、昼食を取って各グループ毎に解散して良いらしく、さっさと食べて帰ろうと話は纏まった。

結城先生のせいで面倒くさい。

「結城先生には近づいたらダメだ！」

里緒菜にはお願いされ、

「何かあったらついてく」

真剣な顔で夏目に言われ、

「あんまり結城先生とは関わっちゃダメだよ？」

目が笑ってない凌平にまで注意された。


結局、すごく疲れた遠足でした。
でも、動物たちと戯れたことが一番幸せでした。
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