意地っ張りの涙(仮)
私の方を向いて片手をあげて可愛い笑顔で

「おっ、茜!授業お疲れ~。後でノート見せてよ」

「分かってるよ。それより私もお茶したい!」

凌平は私の椅子を結城先生はコーヒーを出してくれた。荷物を自分の足下に置いてカップを持つ。少し猫舌なのでフゥ~フゥ~と何度か息を吹きかけて冷ましつつ一口飲む。

「アチッ!…でも美味しい♪」

思ったよりまだ熱くて舌を火傷するかと思ったけど、私用に甘い味にしてくれてたようだ。

「なぁ、煌太たちはどうした?」

「教室で睨み合ってる」

「あー、そっか…ははっ」

楽しそうに笑う凌平を見つつコーヒーを飲む。

「そうだ、凌平。勉強いつからしよっか?」

私が聞けばキョトンとした顔で凌平が見てきた。
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