意地っ張りの涙(仮)
凌平だって一緒に拍手してたじゃん。
何となく納得できないんだけど?

「もぅ!皆は勝手なことばかり言って!!」

拗ねたフリをして残ったコーヒーを飲み干す。すると里緒菜が慌てて私に構い出す。

「茜!?あたしは茜がこの顔だけの変態教師から守りたいだけだから!!出来れば凌平と夏目からも!!!」

「俺も!?」

「・・・・・・」

里緒菜の言葉に凌平は驚きとショックを受け、夏目は無言で軽く里緒菜を睨んでいた。
結城先生は言われ放題だけどいつものことだからか私たちを見ながら笑っていた。

ーーーやっぱり結城先生は大人じゃないか。

先生を見ていると私の視線に気付いたらしく優しく微笑みながら「どうした?」と声を掛けてくれた。
なんとなく恥ずかしくなって顔を左右に振って何でもないことを伝えた。


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