意地っ張りの涙(仮)
あっ……凹んだ。
慰めるの面倒だし話進まないから自然と回復するの待とうかなぁ……。
とりあえず里緒菜の頭を撫でながら遠い目をする。いつからこんなに私に近づく男に厳しくなったのか?

「このままじゃ…彼氏もできないような……」

またもやぼやいてしまう。

「大丈夫だよ。その時は俺が貰ってあげるから!」

「心配しなくても……俺がいるし」

凌平はともかく夏目まで……!?
からかわれてるとしても恥ずかしい…!

「なんなら俺が立候補しようか、柊さん?」

自分の手を撫でつつ結城先生まで参戦してきた。

「ありがとう、3人とも」

私が笑って返すと里緒菜が恐ろしい顔で3人を見ていた。

「許さんからな……あたしが認める男じゃなきゃ!」

なんか里緒菜の立ち位置って……

「私のお父さんか!」

「お父さんだね」

「ッチ……うぜぇ」

「なかなか分厚い盾だね、瀬野さん」

それぞれが里緒菜に突っ込みを入れる。
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