意地っ張りの涙（仮）

ちゃんと私を見てくれていると言うことだろうか？そうなら……嬉しいな。
なんだか顔が熱くなってきた。私と夏目が照れあっているとやっぱり里緒菜が空気を壊す。

「さあ、勉強会しようじゃないか！今すぐに！！」

私の肩を抱いて近くの椅子に座らされる。

「落ち着いてよ、里緒菜！今すぐって…ここ保健室だよ？」

「さすがに迷惑だと思うけどなぁ」

「なんでここでだよ……」

私たちは里緒菜に許可も得ていないのに保健室の使用はダメだろうと思い、とにかく宥めようとしていると

「別に構わないよ。部活もないからそうそう怪我人も来ないだろう。静かに勉強できるんじゃないか？」

ニコニコと笑ったまま許可してくれた。……軽いなぁ。

「本当に使っていいのかよ？」

「ああ、いいよ。机はそこに折り畳み式があるだろ？今から勉強するなら始めなさい。俺はこっちで仕事してるから」