恋トレ~この恋お手柔らかに~

ヒトメボレ

「K’s dog shoolか…ってハチ~おとなしくして!」

犬用キャリーバッグの中で落ち着きなぐ動くハチをなだめるが

それで落ち着くのならこんなとこには来ないよね~

は~~あ。

大きなため息をつきながら教室の中へと入ろうドアノブに手をかけると

「こんにちは」

後ろから若い男性の声が聞こえ、思わず手を引っ込め振り返る。


身長は175から180はありそうな長身。流れるようなサラサラヘアー

きりりとした眉に切れ長二重、シュッとした鼻筋の通った鼻、そして

口角の上がった唇をもったイケメンがチワワを抱っこして立っていた。


もしかしてこの人も教室の生徒さんかな?

凄くカッコいいじゃない。

しかもイケメンと犬ってなんかすごく絵になる。

それに引き換え私って…もごもご動くキャリーバッグ。

カッコ悪い…いいや!

私はそうならないためにここに来たんだ。

気持ちを入れ替えると仕事の時の様な営業スマイルを浮かべる。
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