雨のち虹 ~カタツムリの恋~
タオル
俺は、ずっと捨てられなかったあのタオルを捨てた。
雨に濡れたゆかりに貸したタオル。
俺の宝物だったタオルを、
バイトの移動中に、コンビニのゴミ箱へ捨てた。
土曜も日曜もバイトをした。
このバイトの嫌な所は、このダサい服だけ。
黄緑なのか、水色なのかはっきりしないような色の服。
俺は、精一杯のお洒落で、腰でパンツをはいていた。
胸元のボタンは3つ目まで開けて、金色のネックレスをした。